大判例

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大阪地方裁判所 昭和44年(ワ)5332号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕そこで損害について考えるのに、<証拠>を総合すれば、

原告は右の事故によりその主張のとおりの傷病名の傷害を負い、そのためほぼその主張のとおりの入、通院治療を受けたが必ずしも完治に至らず、歯牙欠損(合計一〇本)、このため言語及び咀しやくの機能に障害を来し、下唇下に長さ約七糎、約二糎、巾各0.2糎の傷跡二本の醜状などの後遺症状(自賠法施行令別表第八級(併合繰上)該当)を残し、これらによつて蒙つた損害額は左のとおりであつたこと(以下においては被告に負担せしむべき相当性、必要性の範囲内の額に関する評価判断をも併せ加えることとする。)、

(一) 入歯代金  三七七、四五〇円

原告はその主張のとおり入歯の必要を生じた(但し耐用年数に照し一回の額は五万円とすることが相当である)が、原告は昭和七年三月一八日生、三四才六月強の婦女で平均余命四〇年前後と見込まれるので、これらにより右の所要費用の現価を計算すると、

5万円×(1.0+0.869+0.769+0.689+0.625+0.571+0.526+0.487+0.454+0.425+0.4+0.377+0.357)=377,450円

となる

(二) 得べかりし利益の喪失

一八万円

原告はその主張のとおり家事労働に従事(家族五名)していたが、前記受傷、入、通院治療のため六ケ月間これに当ることができず、この評価一ケ月少くとも三万円として

三万円×六=一八万円

を失つたが、前記後遺症内容に照しこれが直ちに家事労働の能力に影響を及ぼすものとも認め得ず、従つてこの点に関する原告の主張は採用することができない。これについては後記慰藉料斟酌事情とするに止めることとする。

(三) 慰藉料 二二四万円

前掲諸事情、殊に受傷部位程度、治療経過、後遺症状その他前記(二)の点など諸般の事情に照し、原告の蒙つた精神的肉体的苦痛を癒すには慰藉料として金二二四万円を以つて相当とすべきものと認められる。(寺本嘉弘)

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